中国語のテキストを購入すると、学習書に付属している発音教材を使ってテキストを見ながら発音練習ができます。
しかし、学習を進めていくうちに、自分が気に入った文書の発音練習をしたいと感じることがありませんか?
例えば、ご自身で中国語の文章を書き、それをネイティブスピーカーに添削してもらった場合、その正確な文章を使って発音練習をしたいと思うことがあるでしょう。
しかし、手元に正しい中国語の文章があっても、発音データがないと練習が難しいですよね。
さらに、発音練習をする際には、中国語の発音データだけでなく、ピンインのデータも一緒に欲しいものです。
もちろん、中国語の先生にその文章を読んでもらい、録音してもらうのが理想的ですが、毎回それをお願いするのは現実的ではありません。
こうした悩みを、なんと「Word」を使うだけで簡単に解決できる方法があります!
この記事では、その具体的な方法を解説します。
Wordから中国語のピンイン文章と発音データーを作成
最終的にどんなことができるのか、その結果をお伝えします!
例えば、あなたが気に入った中国語の文章「日本人喜欢喝茶」があるとします。
サンプル文章
日本人和中国人都喜欢喝茶。
但是日本人说到“喝茶”,通常指的是喝绿茶,也就是“日本茶”。
除了绿茶以外,日本人还喜欢喝红茶、大麦茶。
另外,乌龙茶在日本也很受欢迎,特别是凉的乌龙茶。
この文章を元に、Wordを使って以下の3つを手元に用意することができます
- 原文(中国語)
美しい中国語の文章そのものを大切に。 - ピンイン付きの文章
発音が一目でわかるので、スムーズに読めるようになります。 - 正確な中国語の発音
実際に聞いて学べるので、自然な発音が身につきます。
これが揃えば、一人でも楽しく効率的に中国語を学ぶことが可能です!
「どんな風に発音するのだろう?」とワクワクしながら、自分のペースで勉強できますね。(^^♪
中国語の世界がぐっと近くなる、そんな素敵な学習体験を楽しんでみませんか?
Wordで使ったサンプル
上記のサンプル文書を元に実際に3点を作りました。
★中国語原文
★ピンイン付き
★中国語の音声
下記よりダウンロードして、実際のWordの文章と音源を自分のPCで見て下さい。
サンプルの解説
サンプルを使用してそれぞれの特徴を解説します。
中国語原文
この原文は、印刷しても無駄の出ない又、Wordで見ても見やすい大きさとフォントを設定してあります。
ピンイン付き文章
このWord文章は、印刷する時に少ない印刷枚数で印刷ができ、ピンインも見やすい大きさで設定してあります。
音源
クリアーで聞きやすい音源に出来ています。
サンプル文章を元に実際に作成
既に出来上がったサンプル文章を元に実際に作成していきます。
解説を読みながら、ご自分で作ってみると読むのより深く理できます。
では、始めましょう!(^^♪
中国語原文
1.Wordを新規で作成します。
2.サンプル文章をコピーしてWordの新規ページに貼り付けます。
3.フォントとフォントサイズを変更
最初にWordの白い部分を左クリックして、キーボードの「Ctrl+A」を押す。(Wordの全文選択)
これでWordの全部の文字が黒く反転して選択されます。
その状態で、左上の四角からフォント「游明朝」を選んで、その後その右の四角の中の数字を「16」に変更します。
フォントを「游明朝」、フォントサイズを「16」で設定
これで、サンプルで作成した「中国語原文」の出来上がりです。
印刷する時の設定
印刷する時には、余白を狭いに設定すると綺麗に印刷できます。
出来上がった「中国語原文」の右上の「ファイル」をクリックします。
下記画面になりますので、左の「印刷」をクリック、「狭い余白」を選択、印刷アイコンの「印刷」で印刷が出来ます。
ピンイン付き文章の作成
ピンイン変換
サンプル文章をコピーします。
下記のサイトの解説でもWordを利用してピンインを入力できます。
-
Word利用した中国語ピンイン四声入力と発音の即時読み上げ機能
中国語の勉強をしていてピンインと四声が付いた漢字を書いたり、その漢字の発音を聞く事ができたらどんなに良いでしょう。 自分の回りにいつも中国語の発音ができる人がいればいいのですが、そんな都合のいい方はい ...
ですが、文章が多くなると大変な作業になります。
そこで便利なサイトがあります。
このサイトに行ったら、下記の画像の部分にコピーしたサンプル文章を貼りつけます。
貼りつけたら、矢印の「ピンイン変換」をクリックするとピンインが振られます。
クリックしたら、下の方に下がっていきます。
「表示2[Ruby]」と言うのを使用します。
この箇所を選択するのに少し工夫が必要です。
左クリックしたままで、上から選択するとうまくいきません。
そこでおしのの方から、左クリックしたままで上の向かって選択しますと、上手に全部選択する事ができます。
選択された状態で、次は「表示2[Ruby]」の中で右クリックして「コピー」を選んで全部コピーをします。
これでこのサイトでの作業は終了です。
「中国語原文」の時にように、Wordを新規で開きます。
そこにこのコピーを右クリックから貼り付けを行います。
フォントとサイズの変更
ここからフォント、文字サイズやピンインの位置を変更します。
ここからは簡単にできる方法を解説しますので、同じ様に真似してください。
最初にWordの白い部分を左クリックして、キーボードの「Ctrl+A」を押す。(Wordの全文選択)
これでWordの全部の文字が黒く反転して選択されます。
その状態で、左上の四角からフォント「游明朝」を選んで、その後その右の四角の数字を「16」に変更します。
フォントを「游明朝」、フォントサイズを「16」で設定
終了した状態が下記の図のようになっていれば成功です。(^^♪
再度(Wordの全文選択)をします。
この状態で、キーボードの「Alt+F9」を同時に押します。
下記のような画像になっていればOKです。
置き換え作業
「編集」から「置換」を選びます。
下記の検索と置換のフォームが出来きます。
テキストの中から「up 11」だけを選んで右クリックでコピーします。
検索と置換フォームの「検索する文字列」に右クリックで「up 11」を貼り付けます。
同様に「置き換え後の文字列」に右クリックで「up 11」を貼り付けます。
「置き換え後の文字列」の「up 11」を「up 18」に変更します。
「up 11」を「up 18」に全て置き換える用意が出来ました。
「全て置換」をクリックして、置換を完了します。
下記のような「確認ボタン」が出たら、「はい」をクリックして下さい。
同様に「MS Pゴシック」から「SIMSUN」への全部置換をします。
テキストの中から「MS Pゴシック」だけを選んで右クリックでコピーします。
検索と置換フォームの「検索する文字列」に右クリックで「MS Pゴシック」を貼り付けます。
「置き換え後の文字列」に「SIMSUN」と書き込みます。
「置き換え後の文字列」の「MS Pゴシック」を「SIMSUN」に変更します。
「全て置換」をクリックして、置換を完了します。
「確認ボタン」が出たら、「はい」をクリックして下さい。
最後に「検索と置換のフォーム」を「キャンセル」ボタンで閉じて下さい。
これで置換作業は終了です。
行間の変更
再度(Wordの全文選択)をします。
この状態で、キーボードの「Alt+F9」を同時に押します。
見慣れた画面に戻りました。
全部選択された状態で、「行と段落の感覚」から「行間オプション」を選択します。
「段落のボックス」が開きますので、赤い四角の部分の「行間」を「固定値」、「間隔」を「35」に設定して、下の「OK」ボタンをクリックして下さい。
出来上がりました。
ピンイン付き文章の作成は慣れないと難しそうに見えますが、一旦覚えてしまったらあっという間に長文のピンインも出来上がります。(^^♪
「中国語のピンインルビ降り」サイトでのピンイン変換精度は、的(de)を(du)とピンインを振ってしまうなどの間違いが時折見られますが、個人で中国語の勉強をするには全く問題ありません。
中国語の音声の作成
中国の音声をWordの読み上げ機能から取り出す方法に関しては、別の記事でご紹介しています。
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ご注意:
Wordの基本言語が日本語のままですと、Wordの中国語の読み上げ機能が利用できません。
Wordのデフォルトの言語は日本語になっていますので、言語を中国語に変換する必要があります。
(Wordの全文選択)をします。
「校閲」>「言語」>「言語」>「校正言語の設定」と進みます。
「言語の設定」ボックスが現れます。
「簡体中国語(中国大陸)」を選んで下の「OK」をクリックします。
これで言語が日本語から中国語に変更されました。(^^♪
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何時までもネットの発音機能に頼って真似をしていたのでは、中国語を自分で発音できません。
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