中国語の発音には、声調という4種類の音の高さの変化が存在します。
同じ(maマ)と言う発音でも声調が変化しますと、漢字が変化します。
日本語にも声調はありますよね、「箸、端」などは同じ(ハシ)という読みですが声調が違います。
特に声調の違いを勉強したわけではありませんが、だれでも正確な発音ができます。
中国人にとっても同じで、子供の頃に声調を勉強したわけではなく漢字の読みを自然に覚えています。
ですが、日本人が中国語を勉強するには、漢字の声調を勉強しませんと発音ができません。
声調は中国語が発音できるまでの一時的な発音矯正の道具で、中国語が話せるようになったらもう必要ありません。
漢字を見たら発音がわかりますので、その発音でないと違和感がありネイティブと同じ感覚になります。
上記の四声の表は、実際に発音される声調で書いてあります。
第一声は、高い音を長く、第二声は低い音から一気に高い音へ変化させて発音します。
第三声は、実際の会話では「半三声」と呼ばれる発音になり、低い音で始まり、音を上げる前に短く止めます。
第四声は、高い音から一気に低い音に下げる変化が必要な発音です。
声調の表を見ますと、第1声、第2声、第4声が全て高い音に繋がっています。
4つある声調の中、3つが高い音を使用しますので、全体として中国語は高い音が沢山出てきます。
ですので、観光地などに行って中国人の会話を聞いていると、「うるさい」なんて思ってしまいます。
日本語は、中国語ほど頻繁に口を大きく動かしたり、唇をつぼめたりすることはありません。
中国語は口の形を大きく変化させて発音する言語ですので、その点を良く理解して発音の勉強をしましょう。
そうすると自然に中国語の発音が上手になります。
四声を漢字で表現
-第1声 | -第2声 | -第3声 | -第4声 | -軽声 | |
第1声 | 今天
|
中国
|
黑板
|
工作
|
妈妈
|
第2声 | 明天
|
银行
|
牛奶
|
学校
|
朋友
|
第3世 | 北京
|
果实
|
洗澡
|
早饭
|
姐姐
|
第4声 | 大家
|
内容
|
汉语
|
电视
|
爸爸
|
表の見方
1行目は最初の漢字が全て第1声で右に行くと、2番目の漢字が第1声~軽声まで変化します。
2行目は最初の漢字が全て第2声で右に行くと、2番目の漢字が第1声~軽声まで変化します。
四声の組み合わせ表
第1声 | 第2声 | 第3声 | 第4声 | 軽声 | |
---|---|---|---|---|---|
第1声 | 今天 | 中国 | 黑板 | 工作 | 妈妈 |
第2声 | 明天 | 银行 | 牛奶 | 学校 | 朋友 |
第3声 | 北京 | 果实 | 洗澡 | 早饭 | 姐姐 |
第4声 | 大家 | 内容 | 汉语 | 电视 | 爸爸 |
四声の組み合わせ表(日本語訳)
第1声 | 第2声 | 第3声 | 第4声 | 軽声 | |
---|---|---|---|---|---|
第1声 | 今日 | 中国 | 黒板 | 仕事 | お母さん |
第2声 | 明日 | 銀行 | 牛乳 | 学校 | 友達 |
第3声 | 北京 | 果実 | 洗う | 朝飯 | 姉 |
第4声 | 皆さん | 内容 | 中国語 | テレビ | お父さん |
リズム感を意識することが重要
中国語の発音練習では、声調だけでなく、リズム感を意識することが重要です。
単語を1つずつ発音するのではなく、短いフレーズを声調とリズムを組み合わせて練習しましょう。
今天工作
--- 今日働く
※「今天」と「工作」の間でテンポを崩さず、一気に発音するように意識します。
明天学校
--- 明日学校
※声調が異なる単語をリズムよくつなげる練習を繰り返します。
ネイティブスピーカーの発音を真似る
中国語の声調やリズム感を身につけるためには、ネイティブスピーカーの発音を何度も聞いて真似することが大切です。
以下のような練習法を取り入れてみましょう。
1.ネイティブの音声を聞きながら、同じ速さ・声調で繰り返す「シャドーイング練習」。
2.会話の中で繰り返されるフレーズを覚えて、自分の発音に取り入れる。
例文: 这个好吃吗?
--- これはおいしいですか?
※「好吃」の上がるリズムと、疑問文「吗」の軽い発音を真似して練習します。
声調ミスが意味に与える影響
声調が異なると、同じピンインでも全く違う意味になります。
以下の例で、声調の重要性を体感してください。
声調 | ピンイン | 漢字 | 日本語訳 |
---|---|---|---|
第1声 | mā | 妈 | お母さん |
第2声 | má | 麻 | 麻(植物) |
第3声 | mǎ | 马 | 馬 |
第4声 | mà | 骂 | 叱る |
妈妈骂马 --- お母さんが馬を叱る
※すべての声調が含まれているため、発音練習に最適です。
日常会話での応用
声調の練習がある程度できるようになったら、日常会話で役立つ短いフレーズを練習しましょう。
你好! --- こんにちは!
谢谢! --- ありがとう!
多少钱? --- いくらですか?
对不起! --- ごめんなさい!
没关系! --- 大丈夫です!
声調の変化
中国語の日常会話では、声調が省略されたり変化したりする場合があります。
第三声+第三声: 連続する場合、最初の第三声が第二声に変化します。
你好 → 実際の発音は ní hǎo。
軽声の実用例: 軽声は単語の末尾によく現れるため、リラックスして発音するのがポイントです。
妈妈 → 「mā」が第一声、「ma」が軽声。
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