中国語では形容詞を肯定の平常文で使用する時に、そのまま使用しますと比較になってしまいます。
「她漂亮」と言いますと、「彼女の方が綺麗」「彼女は綺麗だが、私はブサイク」みたいな意味に取られてしまいます。
「彼女は綺麗」と言いたい場合には通常、形容詞の前に程度副詞を使用する必要があります
「她很漂亮」としますと解決できます。
「很」は「とても」と言う意味がありますが、文脈によっては「とても」の意味を持たず、中立的なニュアンスを与える場合もあります。
程度副詞
很
とても
程度副詞の中の大様です。
とにかく程度副詞をどれを使ったらいいのか分からない場合には、「很」を形容詞の前に付けておけばOKです。
很好吃。
---美味しい。
每天我很忙。
---毎日忙しい。
今天很冷。
---今日は寒い。
非常
非常に
今天非常热。
---今日は非常に熱い。
你的房间非常大。
---あなたの部屋は非常に広い。
教室里非常干净。
---教室の中は非常に綺麗。
真
ほんとに
这个手机真贵。
---この携帯はほんと高い。
那个手表真好。
---その時計はほんといいね
他长得真帅。
---彼はほんとイケメンだね。
最
最も
中文最难。
---中国語は最も難しい。
穿和服最复杂。
---和服を着るのは、最も複雑だ。
这个季节花粉最多。
---この時期は最も花粉が多い。
挺
とても
那个画挺好看。
---その絵はとても綺麗です。
他挺正道。
---彼は非常にまじめです。
他身体挺结实。
---彼の体はとても頑丈だ。
特别
特別に
这个菜特别好吃。
---この料理はとてもおいしい。
今天我特别累了。
---今日はとても疲れた。
我特别困。
---·とても眠い。
比较
比較的:文脈に応じて他の表現(例えば「わりと」「かなり」)
今天比较凉爽。
---今日は比較的涼しい
今天湿气比较重。
---今日は、湿気が多いね。
几点出发比较好?
---何時に出発したらいいですか?
太
~過ぎる/素晴らしい。
通常「太+形容詞+了」の形で使うことが多い。
你总是买太多了。
---あなたはいつも買い過ぎる。
太好了!
---やったね!
这个拉面太浓了.
---このラーメンは濃すぎるね。
相当
相当に
这个家看起来相当旧。
---この家は相当古いようだ。
你的汉语相当不错呢。
---君の中国語は相当上手だね。
这个车相当酷!
---この車は相当クールだね!
稍微
「少し」「ちょっと」のニュアンスを表す
今天稍微冷。
---今日は少し寒い。
这个菜稍微咸。
---この料理は少し塩辛い。
稍微休息一下。
---少し休憩しましょう。
我稍微忙一点。
---私は少し忙しいです。
他的态度稍微不好。
---彼の態度は少し良くない。
各程度副詞のニュアンスや使い分け
「很」vs.「特别」
- 「很」: 日常的で中立的な程度を表します。「特別」というニュアンスはありません。
- 「特别」: 「他と比べて特別に」といったニュアンスがあり、強調を伴います。
例文比較
- 这道菜很好吃。
---この料理は美味しい。(普通の感想) - 这道菜特别好吃。
---この料理は特別に美味しい。(他の料理と比べて特に優れている印象)
「非常」vs.「真」
- 「非常」: 客観的に程度が高いことを強調する場合に使用されます。ややフォーマルな表現です。
- 「真」: 話し手の感情や驚きを込めて「本当に」というニュアンスを加えます。カジュアルな場面で多く使われます。
例文比較
- 这个地方非常安静。
---この場所は非常に静かだ。(静かさを客観的に評価している) - 这个地方真安静。
---この場所は本当に静かだ。(静かさに驚いたり感動しているニュアンス)
「太」vs.「相当」
- 「太」: 極端な感情や度合いを表します。「~すぎる」という否定的なニュアンスも含むことが多いです。
- 「相当」: 比較的フォーマルで、「かなり」というニュアンス。客観的で冷静な評価に使われます。
例文比較
- 这个房子太贵了。
---この家は高すぎる。(驚きや不満が込められている) - 这个房子相当贵。
---この家はかなり高い。(冷静に価格を評価している)
「挺」vs.「稍微」
- 「挺」: カジュアルな表現で、「わりと」「けっこう」といった軽いニュアンスを持ちます。親しい会話でよく使われます。
- 「稍微」: 「少し」「ちょっと」という控えめなニュアンスを持ちます。フォーマルな場面でも使用されます。
例文比較
- 这件衣服挺漂亮。
---この服はけっこうきれいだ。(気軽な評価) - 这件衣服稍微贵。
---この服は少し高い。(控えめで穏やかな表現)
「很」vs.「比较」
- 「很」: 中立的に程度を述べる表現です。具体的な比較対象はありません。
- 「比较」: 「比較的」というニュアンスを持ち、他の物や状況との相対的な比較を表します。
例文比較
- 这个问题很简单。
---この問題は簡単だ。(中立的な評価) - 这个问题比较简单。
---この問題は比較的簡単だ。(他の問題と比べて簡単)
「特别」vs.「最」
- 「特别」: 他と比べて際立った特徴を強調する際に使用します。
- 「最」: 「最も」という絶対的な比較を表し、程度が他を凌駕していることを示します。
例文比較
- 这本书特别有意思。
---この本は特に面白い。(他と比べて強調している) - 这本书最有意思。
---この本が一番面白い。(比較対象の中で一番面白い)
程度副詞の否定文での使用
1. 「不」+ 程度副詞
程度副詞に「不」を加えることで、控えめな否定や中立的な否定のニュアンスを作り出します。
主な特徴
否定の度合いやニュアンスを和らげる場合に使われる。
「不」と組み合わせると「そこまで〜ではない」と控えめに述べる表現になります。
这个菜不太咸。
---この料理はそれほど塩辛くない。
※「太」に否定を加えることで「極端ではない」と言いたいニュアンスを出しています。
我不常去那个地方。
---私はその場所にあまり行かない。
※「常」に否定を加えることで頻度の少なさを控えめに表現しています。
今天不特别忙。
---今日は特に忙しいわけではない。
※「特别」と「不」を組み合わせて「特別に〜ではない」ことを強調しています。
2. 「没有」+ 程度副詞
「没有(méiyǒu)」は、過去の事実や比較的な否定に使われ、程度副詞と組み合わせると、さらにニュアンスが深まります。
主な特徴
「実際にはその程度に達していない」ことを表現します。
比較対象を暗示することが多い。
这个问题没有很难。
---この問題はそれほど難しくない。
※「没有」を使うことで、難易度が期待ほど高くないことを表しています。
今天的天气没有特别热。
---今日の天気は特別暑いわけではない。
※「特别」と「没有」を組み合わせることで、暑さが期待ほどではないことを伝えています。
他的汉语没有非常好。
---彼の中国語は非常に上手というわけではない。
※「非常」と「没有」で、冷静に実力を評価するニュアンスになります。
3. 「未必」+ 程度副詞
「未必(wèibì)」は、「必ずしも〜ではない」というニュアンスを持ち、程度副詞と組み合わせることで、可能性を否定します。
主な特徴
控えめに意見を述べたいときに使います。
断定を避ける表現です。
他的话未必很正确。
---彼の話が必ずしも正しいとは限らない。
这个办法未必特别有效。
---この方法が特別効果的とは限らない。
这些菜未必相当好吃。
---これらの料理が相当に美味しいとは限らない。
4. 否定の語気助詞「吧」+ 程度副詞
「吧(ba)」を加えることで、推測を否定する柔らかいニュアンスが生まれます。
主な特徴
「おそらく〜ではない」という柔らかい表現になります。
会話中でよく使われます。
这个问题不太难吧?
---この問題はそんなに難しくないですよね?
她今天没有很高兴吧?
---彼女は今日はそんなに嬉しくないですよね?
你们不常见面吧?
---あなたたちはあまり会っていないですよね?
5. 「不见得」+ 程度副詞
「不见得(bújiàndé)」は、「必ずしも〜ではない」という表現で、未必に似ていますが、程度副詞とともに使うことで、やや強調されたニュアンスになります。
主な特徴
自分の意見を述べるときや控えめな否定に使われます。
他的话不见得很有道理。
---彼の話が必ずしも理にかなっているとは限らない。
这次的旅行不见得非常有趣。
---今回の旅行が非常に楽しいとは限らない。
他不见得特别聪明。
---彼が特別賢いとは限らない。
程度副詞の比較
いくつかの程度副詞を比較する表を作りました。(^^♪
程度副詞 | 意味 | 使用例 | ニュアンス例 |
---|---|---|---|
很 | とても | 她很忙。 | 中立的 |
非常 | 非常に | 他非常努力。 | 感情や強調が強い |
真 | 本当に | 这个手机真贵! | 驚きや感情が込められる |
太 | ~過ぎる | 今天太热了! | 極端、または感嘆 |
挺 | とても | 这个菜挺好吃的。 | 口語的 |
程度副詞の使用における注意点
1. 程度副詞を使う必要がない場合
中国語では形容詞をそのまま使うと「比較」のニュアンスが含まれるため、程度副詞を付ける必要があります。
ただし、一部の場面では程度副詞を使わない方が自然な場合もあります。
注意点
- 比較文や「比」を使った文では程度副詞を省略します。
- 「是」と組み合わせる場合も程度副詞を付けないことがあります。
例文
- 他比我高。
---彼は私より背が高い。
※比較文では「比」があるため、「很」などを追加する必要はありません。 - 这个房子是新的。
---この家は新しい。
※「是」を用いる場合、程度副詞を使うと不自然になる場合があります。
2. 強調しすぎる程度副詞の重複を避ける
程度副詞を重ねて使用すると不自然に聞こえることがあります。
たとえば、「非常很」や「特别很」のような表現は誤りです。
注意点
- 一つの形容詞に対して一つの程度副詞を使用する。
- 強調が必要な場合は他の言い回しを工夫する。
例文
- ✕ <ruby>他非常很帅<rt><span style="font-size: 150%;">Tā fēicháng hěn shuài</span></rt></ruby>。
---(誤った表現) - 〇<ruby>他非常帅<rt><span style="font-size: 150%;">Tā fēicháng shuài</span></rt></ruby>。
---彼は非常にハンサムだ。
※「非常」または「很」のどちらか一つを使用します。
3. 否定文でのニュアンスに注意
否定文における程度副詞は、肯定文とはニュアンスが異なる場合があります。
特に「太」「很」「比较」などは、否定形でニュアンスが和らぐことが多いです。
注意点
- 否定文では「極端ではない」や「そこまで~ではない」というニュアンスになる。
- 「不」との組み合わせで微妙なニュアンスを表現する。
例文
- 今天不太热。
---今日はあまり暑くない。
※「太」を否定形にすると、「そこまで暑くない」という控えめな表現になります。 - 他不很高。
---彼はあまり背が高くない。
※「很」の否定形では、強い否定ではなく「それほど~ではない」という意味になります。
4. 具体的な対象を意識して程度副詞を選ぶ
程度副詞には微妙なニュアンスの違いがあり、具体的な場面や対象に応じて使い分ける必要があります。
「很」は汎用的ですが、「非常」や「特别」は感情や強調を伴う場合に使われます。
注意点
- 汎用的な「很」を使いすぎると単調になる。
- 「特别」や「非常」を使うことで、ニュアンスを豊かに表現できる。
例文
- 他很聪明。
---彼は賢い。
※中立的な評価として使用。 - 他特别聪明。
---彼は特別に賢い。
※他と比べて特に賢いことを強調。 - 他非常聪明。
---彼は非常に賢い。
※客観的に高い評価を表現。
5. 程度副詞が不要な文型に注意
程度副詞が不要な場面では、省略することで自然な表現になります。
主観的な意見を述べる文では程度副詞を使わない場合があります。
注意点
- 感覚や印象を述べる場合、「程度副詞なし」でも十分伝わることがあります。
- 一部の固定表現では程度副詞を使わない方が自然です。
例文
- 苹果甜。
---りんごは甘い。
※この場合は程度副詞が不要で自然。 - 他帅。
---彼はハンサムだ。
※会話の中では程度副詞なしでも成立することがあります。
地域差や口語的表現
1. 北方地域での「挺」の頻繁な使用
北方地域(北京や東北地方など)では、口語的な表現として「挺」がよく使われます。
「挺」はカジュアルで親しみやすいニュアンスを持ち、特に日常会話で多用されます。
特徴
- 柔らかく親しみのある表現。
- 強調の度合いは「很」や「非常」より少し控えめ。
例文
- 这件衣服挺好看的。
---この服はなかなかいいね。 - 他挺聪明的。
---彼はけっこう賢いね。 - 今天挺冷的。
---今日はわりと寒いね。
2. 南方地域での「特别」と「非常」の好まれる使用
南方地域(上海、広東省など)では、「特别」や「非常」が丁寧でフォーマルなニュアンスを持つため、北方よりも頻繁に使われます。特に「特别」は、具体的な比較や強調に使われることが多いです。
特徴
- 丁寧でフォーマルな印象。
- 感情や状況を強調したい場合に使われる。
例文
- 这个菜特别好吃。
---この料理は特別おいしい。 - 这件事非常重要。
---この件は非常に重要だ。 - 今天特别热。
---今日は特に暑い。
3. 広東語圏での「好」の特別な使い方
広東語圏(広州、香港など)では、「好」が程度副詞として使われることが多く、意味は「とても」に近いです。
特に「好」を強調して使うことで、感情的なニュアンスを込めることができます。
特徴
- 非常にカジュアルで、親しみのある表現。
- 感情的な強調や驚きにも使われる。
例文
- 呢个菜好好食。(広東語)
---この料理はとてもおいしい。 - 佢好靓。(広東語)
---彼女はすごく美しい。 - 今朝好冻。(広東語)
---今朝はとても寒い。
4. 台湾での「有点」や「蛮」の使用
台湾では、「有点」や「蛮」という表現がカジュアルな場面でよく使われます。
「有点」は控えめなニュアンスを持ち、「少し〜」を表します。
一方、「蛮」は「かなり」や「けっこう」といった程度を表し、親しい会話で使われます。
特徴
- 「有点」は控えめな表現として使われる。
- 「蛮」はカジュアルな口語で、親しみやすさを演出。
例文
- 这个菜有点咸。
---この料理は少し塩辛い。 - 他蛮帅的。
---彼はかなりハンサムだ。 - 天气蛮好的。
---天気はけっこういいね。
5. 方言的表現
方言による程度副詞の使用は、地域の文化や生活スタイルに密接に結びついています。
一部の地域では、特定の表現がその地域独自のニュアンスを持ちます。
東北地方
- 「老」+形容詞:非常に~という強調。
- 这地方老冷了。
---この場所はものすごく寒い。
- 这地方老冷了。
四川地方
- 「巴适」:快適さや素晴らしさを表現。
- 天气巴适得很。
---天気がとても快適だ。
- 天气巴适得很。
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