どんな言語も形容詞をある程度使えるようになりますと、会話の幅が広がります。
中国語の形容詞も感情的なものから外見などいろいろと揃っています。
中国語の形容詞について詳しく解説します。
中国語の形容詞は重ね型と言う使い方が良く使われますのでそのあたりも解説していきます。(^^♪
中国語の形容詞述語文
中国語では、形容詞がそのまま述語になって文を構成する事ができます。
英語で、Today is hot.(今日は暑い)などになれていますので、日本人はどうしても「be動詞」を入れてしまいがちです。
ですので中国語を書く時に、「今天是很热」などと「是」を入れたくなりますが中国語ではいりません。
「今天很热」でOKです。
ここで更に注意しなければいかない事が一点あります。
今回の文で中国語の形容詞を使って「単に暖かい」と言いたい場合には、必ず程度を現わす副詞を付けないといけません。
「今天热。」としてしまいますと、中国語では比較。対象の意味に変化してしまいます。
意味は「今日は暑い「が昨日は涼しかった」」のようになってしまいます。
これは中国語の比較表現で、動詞の後にすぐに形容詞を付けて比較するという文が存在するからです。
「今天比昨天热」で「今日は昨日より熱い」となります。
この文では「話して同士がすでに共通認識で昨日は涼しかったという意識がある場合」赤の部分の「比昨天」を省略しても文は成り立ちます。
ですので、中国語では比較・対象でない文には、必ず形容詞の前に「很」などの副詞を入れる約束になっています。
特に「很」は「とても、非常に」などの意味を持った単語ですが、実際の文では文章を成り立たせる意味のみで使われる事が多いです。
この場合の「很」には全く意味が無い文法的な飾りとして付いています。
这个房间非常干净。
---この部屋は綺麗ですね。
这个方法比较很好。
---この方法は比較的いいね。
这个衣服很贵。
---この服は高いね。
否定文
今天不热。
---今日は暑くない。
「很」を使用するのは肯定形の平常文の時だけで、否定文では必要ありません。
否定文に「很」を使用する場合には、本来の意味が復活します。
今天不很热。
---今日はそれほど熱くない。
今天很不热。
---今日は全く熱くない。
疑問文
疑問文の場合も上記の「很」を使用する必要はありません。
今天热吗?---吗疑問文
---今日は暑いですか?
今天热不热?---反復疑問文
---今日はあついですか?
今天怎么样?---疑問詞疑問文
---今日はどうですか?
形容詞の重ね型
形容詞はその種類によって、単音節からなる形容詞、2音節からなる形容詞があります。
2音節からなる形容詞は更に、AB⇒AABB、AB⇒ABABと重ね方が違ってきます。
単音節は単純にA⇒AAでOKです。
形容詞は、元々「性質形容詞」と呼び、重ね型にしますと、「状態形容詞」と呼びます。
形容詞は重ねる事で、話者の生き生きとした強調を表現する事ができます。
①她房间很干净。
②她房间干干净净的。
①②ともに和訳しますと、「彼女の部屋はとても綺麗だ。」となります。
ですが、実際の会話では②の言い方をしますと更に綺麗を強調した状態形容詞になります。
中国の方が話をしているのを聞きますと、各所に動詞や形容詞の重ね型が出てきます。
形容詞の重ね型を述語で使用する場合は「的」が付きます。
単音節の形容詞
短音節の形容詞。
A⇒AA
富士山得高高的。
---富士山はほんとに大きい。
请好好休息。
---ゆっくり休んでください。
车慢慢地停下来了。
---車はゆっくりと止まった。
我远远地看见有人站在门口。
---人が入り口に立っているのが遠くに見えた。
你快快儿回去吧!
---早く帰りなさい。
形容詞の重ね型の語尾には一般的に「的」を付け加えます。
ですが、連用修飾語になっているときは表記上は「地」と記しますが発音は「de」のままです。
厚厚(ぶ厚い)、高高(高々と)、短短(わずか)、长长(長い)、暗暗(ひそかに)、愣愣(ぼんやり)、细细(詳しく)、小小(小さな)、深深(深く)、慢慢(ゆっくりと)、大大(大いに)、淡淡(薄い淡い)、浓浓(濃い)、浅浅(浅い)、快快(早い)、急急(急いで)、缓缓(ゆっくりと)、早早(早く)、迟迟(ぐずぐずしている)、暖暖(ぽかぽか暖かい)、轻轻(軽く)、重重(困難な状態が続く)、紧紧(ぴったりと)、静静(静かに)、光光(ピカピカした)、冷冷(冷ややかに)、热热(暖かい)、胖胖(丸々と太った)、窄窄(とても狭い)、空空(空っぽ)、草草(いい加減)、远远(かなたに)、多多(沢山な)、满满(たっぷりと)、低低(低く)、呆呆(ぼんやりと)、乖乖(いう事を聞く)、好好(とてもいい)、酸酸(だるい)、辣辣(ひりひりする)、牢牢(しっかりと)、痴痴(ぽかんとした)、整整一天(丸々一日)、软软(やわらかい)、歪歪(くねくねした)、直直(まっすぐ)、尖尖(とがった)、圆圆(丸く)、足足(たっぷりと)、饱饱(パンパンに)、蔫蔫(元気がない)、透透空气(空気を通す)、白白(無駄に)、黑黑(真っ黒)、红红(真っ赤)、青青(青々した)、鼓鼓(パンパンに)、闷闷(悶々とした)
2音節の形容詞
AB⇒AABBタイプ
他一天到晚总是高高兴兴的。
---彼は一日中ウキウキしていた。
这儿清清楚楚地印着有效期间。
---ここに有効期限はハッキリと印刷されている。
见你的时候想漂漂亮亮的。
---あなたに会う時は綺麗でいたい。
你们痛痛快快地玩儿一天吧!
---みんな思う存分一日ゆっくり遊んでね!
飞机平平安安地到达目的地。
---飛行機は予定道理目的地に着いた。
我想高高兴兴地和你说话。
---あなたの喜んで話がしたい。
形容詞の重ね型の語尾には一般的に「的」を付け加えます。
ですが、連用修飾語になっているときは表記上は「地」と記しますが発音は「de」のままです。
冷冷清清(ひっそりと)、慢慢腾腾(のろのろぐずぐず)、漂漂亮亮(ほんとに綺麗)、干干净净(とても清潔)、痛痛快快(とても楽しい)、清清楚楚(はっきりと)、高高兴兴(とても楽しい)、快快乐乐(ほんとに楽しい)、热热闹闹(にぎやかに)、整整齐齐(きちんとした)、马马虎虎(まあまあ)、平平安安(無事に)、白白净净(透けるように綺麗)、松松快快(楽になる)、轻轻松松(楽々な)、热热闹闹(にぎやかな)、单单瘦瘦(ひょろひょろした)、密密层层(ぎっしりと詰め掛けた)、严严密密(ぎっしりと詰まった)、古古怪怪(風変わりな)、奇奇怪怪(不思議な)、活活泼泼(ぴちぴちと元気いっぱい)、懒懒散散(だらだらする)、稳稳重重(落ち着いて)、辛辛苦苦(惜しみなく)、曲曲弯弯(くねくねした)、冷冷清清(ひっそり物悲しい)、平平常常(ごく当たり前)、歪歪斜斜(てんでんばらばら)、光光滑滑(つるつる滑らか)、密密麻麻(びっしりと)、稀稀疏疏(まばらに)、昏昏沉沉(どんよりとした)、破破烂烂(ぼろぼろの)
AB⇒ABABタイ
ABABタイプになる形容詞の見分け方は、「A+のように+B」と感じを分けてみた時に意味が通るかどうかで判断できます。
・雪白は、雪のように白い。
・漆黑は、漆のように黒い。
・冰凉は、氷のように冷たい。
这墙壁雪白雪白的。
---この壁は真っ白だ。
我想喝冰凉冰凉的水。
---氷のように冷たい水を飲みたい。
彩霞映得西北天边火红火红的。
---夕焼けで北西の空が真っ赤になっています。
形容詞の重ね型の語尾には一般的に「的」を付け加えます。
ですが、連用修飾語になっているときは表記上は「地」と記しますが発音は「de」のままです。
雪白雪白(雪のように白い)、漆黑漆黑(真っ黒)、碧绿碧绿(青々としている)、冰凉冰凉(氷のように冷たい)、笔直笔直(ピンとまっすぐ)、通红通红(真っ赤な)、煞白煞白(真っ青な)、火红火红(真っ赤な)、 瓦蓝瓦蓝(真っ青な)
動詞と形容詞の両方で使える単語
単語の中には形容詞と動詞の2つの昨日を持つ単語がありまます。
下記のような単語の場合には重ね型が動詞と形容詞で変化します。
動詞の場合には、「ちょっと」と言う感覚になり、形容詞の場合には「とても」と強調になります。
高兴
動詞の場合。
高兴高兴---ちょっと喜ぶ。
形容詞の場合。
高高兴兴---とっても嬉しい。
凉快
動詞の場合。
凉快凉快---ちょっと涼む。
形容詞の場合。
凉凉快快---とても涼しい。
中国語の発音
中国語の発音は下記を参考にピンインと声調を見るだけで正確な発音ができるようにしましょう。
何時までもネットの発音機能に頼って真似をしていたのでは、中国語を自分で発音できません。
-
中国語「四声」のポイント~声調を間違えると大変
日本人が中国語の学習をしていて一番苦労する部分が四声です。 漢字一つではしっかりと四声を発音できても、文章になると途端に声調が分からなくなってしまいます。 先生やCDなどの中国文の発音を何度聞いても同 ...
続きを見る
-
中国語の子音の発音
中国語には全部で21個の子音があります。 日本人の馴染みのあるローマ字とは違った発音をしますのでしっかりと理解しましょう。 中国語の子音で日本人が悩む場所も特定されていますので、その部分は特に練習が必 ...
続きを見る
-
中国語の母音の発音
中国語の母音は、全部で36個あります。 日本語は5個ですので、31個更に母音を発音できるようにしなければいけません。 母音は大きく分けて、「短母音」「複母音」「鼻母音」の3つのカテゴリーに分かれます。 ...
続きを見る